Takahashi LAB.
2001年度 卒業研究
各卒業研究の説明は,卒業研究概要書の「研究目的」等から抜粋したものです。
- 角板状電極の並列接地抵抗に関する研究 (柿崎永里子,鈴木睦巳)
我が国では,角板状の接地極が一般的に使用されている。
より低い接地抵抗を得るために並列接地を施すことがあるが,
この際の並列接地抵抗については内外で全く検討されていない。
そこで本論文では角板状電極の電位分布計算式をもとに並列接地抵抗を解析し,
電極配置パターンによる集合係数について,水槽モデル実験および数値シミュレーションの結果を示し,検討する。
- 接地極の電位干渉に関する研究 (大場寿一,高石智一)
近年の高度情報化時代に伴い,建物には多種多様な電気・電子・通信機器が導入されている。
それらには接地を施す必要がある機器が多く含まれている。当然のことながら,この接地は建物の敷地内に施工される。
このような状況において,ある接地系に接地電流が流入した場合,他の接地系に電位の上昇,つまり接地極間の電位干渉が問題となる。
本研究では,敷地内に複数の接地極が存在するときの電位干渉の度合いを単純モデルを用いて数値シミュレーションによって検討する。
- 構造体接地の設計〜強化鉄筋ビル,免震ビルにおいて〜 (江口祐美)
従来の接地は建物上部や側面に落雷した雷エネルギーを地上へ放流させるために、
専用の引き下げ導線を敷設している。
鉄筋コンクリート造建物や鉄骨鉄筋コンクリート建物などの避雷設備においてはJIS-A-4201「建築物等の避雷設備」の規定に準じて、
主鉄骨、主鉄筋をもってその引き下げ導線に代替している。躯体利用の接地システムを構造体接地という。
しかし、プレキャスト工法により建てられた強化鉄筋ビル、免震構造を採用した免震ビルは鉄筋と鉄筋が接しておらず、
鉄筋は互いに電気的に絶縁された状態となってしまう。つまり、構造体接地が不可能になる。
そこで本研究は、これらのビルにおける望ましい接地線の施工方法を調査し検討する。
- 建築設備における過電圧保護の体系化に関する調査研究 (望月誉夫,森正宏)
近年の高度情報化の進展に伴い,あらゆる用途の建物がインテリジェント化されてきた。これらの建物の目指す理念は,
環境性および安全性を高度に実現することである。
多種多様なエレクトロニクス機器や設備が建物に導入されている現状にあって,
この理念を長期にわたって実現していくためには,建築電気設備が高い信頼性を持つ必要がある。
電気安全のキーワードの一つにか電圧保護がある。
エレクトロニクス化された設備機器は過電圧耐性が小さく,雷に起因するサージ,あるいはスイッチの開閉に起因するサージによるか電圧によって,
これらの設備機器が損傷,機能障害あるいは誤動作を起こす事例が多く発生し,社会的問題にまでなっている。
わが国では,この過電圧保護に関してまったく検討されてない。
もちろん過電圧保護に関する標準規格もない。
そこで,本研究ではIEC(国際電気標準会議)における過電圧保護に関する資料を調査し,わが国において必要な知見を得ることを目的とする。
さらに過電圧保護に関する研究のエキスパートであるペーター・ハッセ(ドイツ)の著書をもとに技術的な内容を紹介する。
- 埋設接地極の並列接地抵抗 (田中清美)
近年,都市の過密化に伴ない,接地工事を行なう際にその施工場所が制限される場合が多くなってきている。
このような条件のもとで,接地を効果的に行なうための方法が各方面から望まれている。
接地工法には,大別にして並列接地と深打接地がある。
後者は,連結式の棒状電極を地中深く打込む方法であるが,
地中に岩盤や配管などが存在する場合には限界がある。
それに対して,前者の並列接地は電極を複数本打込み,
そして電極の端子間を接地線でつなぐだけの方法で簡単で経済的である。
しかし,並列接地には接地特有の現象が現われ,これをうまく解決しないと最適な接地設計ができなくなる。
ここに,集合係数の考え方が生まれてくる。
本研究では埋設棒状接地の並列接地を設計するための集合係数を求め,あわせて設計手法を検討する。
- 接地抵抗測定に関するシミュレーション (右田理平)
埋設棒状接地極の接地抵抗に関して,大地の地表面が凍結,あるいは湿潤状態の場合における接地抵抗測定方法が大きな関心事になっている。
本研究では電位降下法における接地抵抗測定のための補助極の位置について,理論的なシミュレーションを行い,
接地抵抗測定値の補正の考え方を示す。
- 戸建住宅基礎の接地抵抗に関する研究 (奥野徹,杉田祐二郎)
建築構造体そのものを接地極に代用する「構造体接地」は電気設備技術基準及び日本工業規格で定義されており各方面で実用化されている。
ドイツにおいては,住宅の基礎に使われている鉄筋コンクリート造が代用接地極として利用されている。
しかし,我が国においては住宅基礎を代用接地極として実用した例はない。
本研究では,戸建住宅基礎の接地抵抗の実測値と推定値との比較・検討を行い,実用化に向けた評価を試みる。
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