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材料加工プロセス研究室では,高機能でコンパクトな化学分析装置や医療用デバイスを実現可能な技術であるMEMS(メムス:微小電気機械システム)に応用できる材料や加工技術とMEMS技術を用いた材料創造技術を研究しています。
特にMEMS加工技術を用いてガラス基板に数百μmの流路を形成したマイクロ流体デバイスを用いたナノ材料の合成技術の研究を行っています。また,微細加工プロセスではナノ・マイクロ空間の材料特性が重要になるため,コンピュータを用いた材料・加工プロセスの分子レベルのシミュレーションやレーザー加工,砥粒加工などの材料・加工プロセスのシミュレーションを実施しています。
また,シミュレーションの結果から得られた情報や材料の熱,光学物性を利用した新しいナノ材料の生成・加工プロセスの開発にも取り組んでいます。さらにMEMSにおけるレジスト材料などの高分子材料のメソ領域の材料特性に注目し,その特性のマイクロシステムへの応用を目指しています。
MEMSはシリコン基板,ガラス基板,有機材料などに機械要素部品であるセンサ,アクチュエータ,電子回路など集積したミクロンレベル構造を持つデバイスです。この技術では,高分子材料やシリコン基板に対し半導体微細加工技術により微細な溝や穴の加工や金属,有機材料の成膜が施されます。MEMS技術は,プリンターヘッド,自動車のエアバッグ,携帯電話やゲーム機等で使われる加速度センサ,プロジェクタのミラーデバイス,化学合成や分析装置を小型化したmicroTASなど幅広い分野において必要不可欠なデバイスとして活用されています。